スーパーカブの70と90ならどっち?気になる違いを徹底比較で解説!

疑問
記事内に広告が含まれています。

スーパーカブの購入を検討する中で、「70と90、一体どっちを選べば良いのだろう?」と悩んでいませんか。

スーパーカブの歴史とモデルの変遷において、これら二つのモデルは中古市場で今なお根強い人気を誇ります。見た目では丸目と角目のデザインの違いはあっても、性能面での差は分かりにくいかもしれません。

しかし、実際には気になる最高速と走行性能の差があり、日々のコストに関わる実燃費はどちらに軍配が上がるのかも知っておきたいポイントです。

さらに、ツーリングでの快適性を検証したり、二人乗りのしやすさを比較したりすることで、あなたの使い方に合ったモデルが見えてきます。

購入の際には、現在の中古相場と価格動向を把握し、希少価値が高いモデルはどっちなのかを理解することも失敗や後悔を避けるために欠かせません。購入後の楽しみであるカスタムパーツの豊富さと自由度や、実際に所有しているオーナーによるリアルな口コミも、選択を後押しする重要な情報となります。

この記事では、それらの疑問に全てお答えします。

【この記事で分かること】

  • スーパーカブ70と90の走行性能やスペックの具体的な違い
  • 街乗りやツーリングなど用途に合わせた最適なモデルの選び方
  • 中古車購入時の価格相場やパーツ供給に関する注意点
  • 両モデルのメリット・デメリットを踏まえ-た総合的な評価

スーパーカブの70と90ならどっち?基本性能で比較

  • スーパーカブの歴史とモデルの変遷
  • 丸目と角目のデザインの違い
  • 気になる最高速と走行性能の差
  • 実燃費はどちらに軍配が上がるか
  • ツーリングでの快適性を検証
  • 二人乗りのしやすさを比較

スーパーカブの歴史とモデルの変遷

スーパーカブの購入を考える上で、70と90がどのような背景を持つモデルなのかを知ることは、バイクへの愛着を深める第一歩となります。

スーパーカブは1958年に初代モデル「C100」が登場して以来、世界中で愛され続ける日本の宝とも言える大衆バイクです。その長い歴史の中で、ユーザーの多様なニーズに応えるために、様々な派生モデルが誕生しました。その代表格が、よりパワフルなエンジンを搭載した70と90です。

スーパーカブ70は、主に1970年代から1990年代後半にかけて生産されました。このモデルが登場した背景には、当時の日本の交通事情の変化があります。50ccの原付では流れの速い幹線道路で力不足を感じる一方、90ccほどのパワーは必要としない、主に新聞配達や蕎麦屋の出前といった業務用途での需要がありました。50ccの車体サイズを維持しつつ、登坂性能や積載時の走行性能を高めた70は、まさに「働くバイク」としての実用性を追求したモデルだったと考えられます。

一方、スーパーカブ90の歴史はさらに古く、1960年代から2000年代後半までという、約40年にもわたる非常に長い期間にわたって生産された、まさにカブシリーズの中核を担うモデルでした。登場当初から、よりパワフルな走行性能を求める個人ユーザーからの支持が厚く、通勤・通学はもちろん、ツーリング用途でも活躍しました。また、重い荷物を積んで毎日走り回る郵便配達業務で採用され続けたことが、その圧倒的な耐久性と信頼性を証明しています。

このように、70と90は superficially似ていますが、その開発背景や想定されていた主な用途、そして生産期間の長さに明確な違いが存在するのです。

丸目と角目のデザインの違い

スーパーカブ70と90を選ぶ際に、性能と同じくらい気になるのがデザインではないでしょうか。特にヘッドライトの形状は、バイク全体の印象を決定づける重要な要素です。スーパーカブの長い歴史の中では、親しみやすくクラシックな印象の「丸目」と、シャープで近代的な印象を与える「角目」という、二つのデザインが存在します。

クラシカルな魅力を持つ「丸目」

一般的に、1980年代前半頃までに生産されたモデルでは、丸いヘッドライトが主流でした。このデザインは初代スーパーカブC100のイメージを受け継ぐものであり、「カブらしさ」を象徴するデザインとして、今なお多くのファンから絶大な支持を得ています。柔和でどこか懐かしい雰囲気は、レトロなファッションと合わせたり、ゆったりとした気持ちで乗りたい方にぴったりです。

モダンで機能的な「角目」

時代が進み、1980年代中盤以降になると、四角いヘッドライトを持つ角目モデルが登場し、一時期はラインナップの主流となりました。このデザイン変更は、当時のバイクデザイン全体のトレンドを反映したもので、よりモダンでスタイリッシュなイメージを狙ったものと言えるでしょう。

機能面では、レンズカットの改良などにより、丸目よりも配光特性が優れているとされることもあります。メーター周りのデザインも角目化に合わせて変更され、より現代的なバイクに近い操作感を持つモデルも存在します。

スーパーカブ70は、その生産期間の多くが丸目ヘッドライトの時代と重なるため、中古市場で見かける車両は丸目デザインのものが比較的多い傾向にあります。もちろん、1986年以降の後期モデルには角目も存在するため、選択肢はゼロではありません。

対照的に、スーパーカブ90は非常に長い期間生産されたため、丸目と角目の両方のモデルが豊富に流通しています。そのため、90の方が純粋にデザインの好みで選びやすいという利点があります。ノスタルジックな雰囲気を最優先するなら丸目、少しでも新しい年式で機能性を重視するなら角目、というように、デザインの好みからモデルの年式を絞り込んでいくのも、カブ選びの面白いアプローチの一つです。

気になる最高速と走行性能の差

スーパーカブ70と90を比較する上で、最も明確な違いが現れるのが走行性能です。排気量の差が、エンジンのパワーやトルク、そして走り方の特性にどのように影響するのかを、技術的な側面も交えて具体的に見ていきましょう。

結論から言うと、交通の流れをリードするような力強さや最高速の伸びを重視するなら90、エンジンを積極的に回して走り、バイクを操る楽しさを味わいたいなら70という、明確な特性の違いがあります。

トルクフルで万能なスーパーカブ90

スーパーカブ90は排気量が85ccあり、エンジンはボア(シリンダー内径)よりもストローク(ピストンの上下運動の距離)が長い「ロングストローク」設計です。この設計は、エンジンの低回転域から力強いトルク(回転力)を発生させやすいという特徴があります。

そのため、信号からの発進や急な登り坂でもアクセルを少し開けるだけでグイグイと前に進み、幹線道路の流れにも余裕で乗ることが可能です。最高速も条件が良ければ80km/h以上に達し、長距離の移動でもストレスを感じることは少ないでしょう。

高回転まで回して楽しむスーパーカブ70

対して、72ccのスーパーカブ70は、90に比べると低速トルクは控えめです。エンジンは、ボアが90と同じでストロークが50と同じという、少し特殊な「ショートストローク」設計になっています。この設計は、エンジンの高回転域での伸びが良くなるという特徴があります。

そのため、一部のベテランオーナーからは「エンジンを回してパワーを絞り出す、2ストロークエンジンのような楽しさがある」と評価されています。交通量の少ない道や、自分のペースで走りやすい田舎道などで、エンジンの鼓動を感じながら積極的にシフトチェンジを駆使して走ることに喜びを感じる方には、この上なく魅力的に映るかもしれません。

項目

スーパーカブ70 (C70)

スーパーカブ90 (HA02)

総排気量

72cc

85cc

最高出力

6.0PS / 7,000rpm

7.0PS / 7,000rpm

最大トルク

0.68kgf·m / 5,000rpm

0.79kgf·m / 5,500rpm

変速機

常時噛合式3段リターン

常時噛合式3段リターン

車両重量

約81kg

約84kg

上記のスペック表からも分かるように、数値上では90が全体的に上回っています。特にトルクの差は大きく、これが実際の加速感や登坂能力の違いとして明確に体感できる部分です。ただし、70は車重がわずかに軽いという見過ごせない利点もあり、狭い場所での押し歩きやUターンといった、取り回しの軽快さに繋がっています。

どちらが良いというわけではなく、どのような走り方をしたいかによって、評価が大きく変わってくるのです。

実燃費はどちらに軍配が上がるか

バイクを日常の足として、あるいは長距離の相棒として使う場合、燃費性能は維持費に直結する非常に大切な要素です。スーパーカブ70と90は、どちらも現代のバイクと比較して驚異的な低燃費で知られていますが、両者の間には走行シーンによってわずかながら違いが見られます。

カタログ上の燃費(60km/h定地走行テスト値)を比較すると、スーパーカブ70が約60.6km/L、スーパーカブ90が約60.0km/Lとなっており、この数値だけを見るとほとんど差はありません。しかし、これはあくまで一定の条件下でのテスト値であり、実際の走行環境に近い実燃費では、少し異なる傾向が見えてきます。

多くのオーナーからの報告やレビューを総合すると、スーパーカブ70の実燃費は、市街地走行を中心に平均して45km/L前後になることが多いようです。一方で、スーパーカブ90は平均で50km/L前後に達することがあり、ツーリングなどでは55km/L以上を記録するケースも少なくありません。

この実燃費の差が生まれる主な理由として、90のエンジンが持つトルクの余裕が大きく関係していると考えられます。90はアクセルを大きく開けなくてもスムーズに交通の流れに乗ることができるため、結果的にエンジン回転数を低く抑えた効率の良い走りがしやすくなります。特に、信号の少ない郊外の幹線道路や、アップダウンのある道を一定のペースで巡航するような状況では、この傾向が顕著になるでしょう。

逆に、信号や交差点が多く、発進と停止を頻繁に繰り返す都心部での走行がメインであれば、両者の燃費差はほとんど気にならないレベルに収まる可能性が高いです。どちらのモデルも燃料タンク容量は4Lなので、満タンからの航続距離は200km前後が目安となります。長距離ツーリングに出かける機会が多い方は、実燃費のわずかな差が給油の頻度に影響を与えるかもしれない、と覚えておくと良いでしょう。

ツーリングでの快適性を検証

スーパーカブで日本中を旅してみたい、と考えている方も多いのではないでしょうか。長距離を走る上での快適性は、ライダーの疲労度に直結するため、70と90でどちらを選ぶか評価が大きく分かれるポイントです。

パワーと安定性が光るスーパーカブ90

長距離ツーリングにおける快適性という点では、総合的にスーパーカブ90が有利です。前述の通り、90はトルクフルで加速力に絶対的な余裕があるため、長時間の高速巡航や、トラックなどを追い越す場面、長い登り坂での走行が70に比べて格段に楽に行えます。エンジンに余力がある分、高回転域での不快な振動も比較的少なく、これが長距離走行時のライダーの疲労を大きく軽減してくれます。

また、70よりわずかに重い車重が、横風を受けた際などの走行安定感にも繋がり、精神的な安心感をもたらします。大きなリアキャリアを標準装備しているため、キャンプ道具などの重い荷物を積載した際の安定性も90の方が高いと言えます。

のんびり旅が似合うスーパーカブ70

一方、スーパーカブ70でツーリングが不可能、あるいは苦痛なわけでは決してありません。むしろ、最高速を求めず、トコトコと知らない町の景色を楽しみながら走るような、ゆったりとしたツーリングスタイルには、70の牧歌的なキャラクターがぴったり合っている、という意見も多くあります。

ただし、交通量の多いバイパスや山岳路ではパワー不足を感じる場面も出てくるため、走行ルートを事前に計画したり、時間に余裕を持ったスケジュールを組んだりといった工夫が必要になるかもしれません。

注意点として、どちらのモデルもノーマルの状態では、現代のバイクに比べてシートが硬めであることや、サスペンションの性能が決して高くない点は共通しています。そのため、本格的なロングツーリングに挑戦する計画があるならば、社外品の肉厚で快適なシートに交換したり、乗り心地と路面追従性を向上させる高性能なリアサスペンションにアップグレードしたりといったカスタムを検討すると、より快適で安全な旅が楽しめるはずです。

二人乗りのしやすさを比較

スーパーカブには標準で二人乗り用のタンデムステップやダブルシートが装備されているモデルも存在し、パートナーや友人を後ろに乗せて走ることを考えている方もいるかもしれません。二人乗りのしやすさという観点では、様々な理由からスーパーカブ90の方が適していると考えられます。

その最大の理由は、やはりエンジンのトルクにあります。一人で乗っていても力強い90のエンジンは、二人分の体重が加わり、車重が増えた状態でも比較的スムーズな発進と加速を可能にします。特に勾配のきつい坂道でのパワー不足も感じにくく、運転手と同乗者の双方にとって安心感の高い走行が期待できます。交通の流れを乱すことなく、余裕を持った運転ができることは、安全面でも非常に大きなメリットです。

スーパーカブ70でも法律上、二人乗り自体は可能ですが、元々のパワーが限られているため、発進時や登り坂ではアクセルをかなり大きく開ける必要があり、エンジンにも相応の負担がかかりがちです。平坦な市街地を短距離移動する程度であれば問題ありませんが、長距離の移動やアップダウンのある道を二人乗りで走るのは、バイクにとっても、乗っている人間にとっても、少し厳しい場面が出てくる可能性があります。

また、安全性に直結するブレーキ性能も慎重に考慮に入れるべきです。二人乗りをすると車重が増加する分、制動距離はどうしても長くなるため、より強力で信頼性の高いブレーキが求められます。後期型のスーパーカブ90には、標準モデルよりも大径のドラムブレーキ(通称デカドラム)が装備されたモデルも存在するため、安全性という面でも90に分があります。もし70で頻繁に二人乗りをするのであれば、安全マージンを確保するために、ブレーキ周りの入念な点検や、90用の強化ブレーキへの換装などを検討することをお勧めします。

 

スーパーカブの70と90ならどっち?購入と維持で比較

  • 現在の中古相場と価格動向
  • 希少価値が高いモデルはどっち
  • カスタムパーツの豊富さと自由度
  • オーナーによるリアルな口コミ
  • まとめ:スーパーカブ70と90はどっちを選ぶべきか

現在の中古相場と価格動向

スーパーカブ70と90を中古で購入する際、予算を左右する価格は最も気になる要素の一つです。この二つのモデルの中古相場は、市場での流通量や希少性によって、明確に異なる傾向を示しています。

選択肢が豊富で探しやすいスーパーカブ90

まず、スーパーカブ90は生産期間が非常に長く、国内での販売台数も膨大であったため、中古市場での流通台数が非常に多いという特徴があります。これにより、全国のバイクショップや中古車情報サイトで、常にある程度の在庫を見つけることができます。

価格帯も幅広く、年式や走行距離、車両のコンディションによって様々ですが、一般的には15万円から30万円程度で取引されることが多いようです。低走行で状態の良い車両や、カスタムが施された車両はそれ以上の価格になることもありますが、選択肢が豊富なので、自分の予算や希望に合わせて程度の良い車両を探しやすいのが最大のメリットです。

希少で価格が高騰気味のスーパーカブ70

一方、スーパーカブ70は90に比べて生産期間が短く、もともとの販売台数も多くはなかったため、中古市場では希少な存在となっています。そのため、状態の良い車両は90の同程度のコンディションの車両よりも高値で取引される傾向にあります。場合によっては20万円を大きく超える価格が付くことも珍しくなく、価格は上昇傾向にあります。

購入時の共通の注意点として、どちらのモデルも最終年式から時間が経過しているため、価格の安さだけで飛びつくのは避けるべきです。エンジンからの異音や白煙の有無、フレームの目立つ錆や歪み、スポークの状態、そして消耗品(タイヤ、チェーン、スプロケット、バッテリーなど)の劣化具合を、購入前に可能な限りご自身の目でしっかりと確認することが、後々の余計な出費を抑える上で大切になります。

特に70は古い個体が多いため、購入後のメンテナンス費用もあらかじめ考慮に入れて予算を組んでおくと安心です。

希少価値が高いモデルはどっち

バイクを単なる移動手段としてだけでなく、所有する喜びや、他の人とは違う一台に乗りたいというこだわりを満たすためのアイテムとして考える方も多いでしょう。希少価値という観点からこの二台を比較すると、議論の余地なくスーパーカブ70の方が高いと言えます。

前述の通り、スーパーカブ70は90と比較して圧倒的に生産台数が少なく、現存する車両も限られています。そのため、中古市場で見かける機会自体が少なく、特に近年では「レアなバイク」としての価値が再評価されつつあります。外装のコンディションが良い、塗装がオリジナルのままの車両や、特定の年式にしか存在しないカラーリングのモデルは、単なる中古バイクとしてではなく、一種のコレクターズアイテムとしての側面も持ち合わせているのです。

この希少性は、オーナーにとってメリットとデメリットの両方をもたらします。最大のメリットは、所有していること自体の満足感の高さと、大切に状態良く維持すれば、将来的にも価値が下がりにくい、あるいは上昇する可能性がある点です。デメリットとしては、購入時に価格が高騰しやすいことと、万が一転倒などで外装パーツを破損してしまった際に、交換用の純正パーツの入手が非常に困難になる場合があることが挙げられます。

スーパーカブ90も、非常に古い年式のモデルや特別仕様車には相応の価値がありますが、基本的には「国民の足」として広く普及した実用的なバイクであるため、「希少」というよりは「定番」「名車」という位置づけです。誰もが安心して乗れるという普遍的な魅力がある一方で、個性や珍しさを最優先する方にとっては、70の方がより魅力的に映るかもしれません。

カスタムパーツの豊富さと自由度

スーパーカブの大きな魅力の一つが、まるでプラモデルを組み立てるかのように、自分の好みに合わせてスタイルや性能を変えていける、奥深いカスタマイズの楽しさです。この「カスタムのしやすさ」という点においては、スーパーカブ90に圧倒的な分があります。

無限の可能性を秘めるスーパーカブ90のカスタム

スーパーカブ90は長年にわたり、数えきれないほどの台数が生産されたため、それに合わせてエンジンパーツから外装パーツ、マフラー、サスペンションに至るまで、国内外の様々なサードパーティメーカーから膨大な種類のカスタムパーツが販売されています。

エンジンのボアアップキットを組んで排気量を上げ、さらなるパワーを追求したり、ブロックタイヤやアップマフラーを装着してオフロードスタイルに改造したり、ローダウンしてレトロなストリートスタイルに仕上げたりと、オーナーの好みやアイデア次第で無限の可能性があります。パーツの選択肢が多いため、予算に応じて手軽なカスタムから本格的なチューニングまで、幅広いプランを立てやすいのも嬉しいポイントです。

工夫と知識が試されるスーパーカブ70のカスタム

対してスーパーカブ70は、専用設計のカスタムパーツが非常に少ないのが現状です。ハンドルやシート、リアサスペンションなど、多くのパーツは50や90と共通で流用できますが、エンジン内部の部品や一部の外装パーツなど、70専用の部品も存在します。そのため、本格的なカスタムを楽しむには、他モデルのパーツを流用したり、場合によってはパーツを加工したりといった知識や技術が必要になる場面が出てきます。

これは一見するとデメリットですが、同時に、工夫次第で非常に個性的で味わい深い一台を作り上げる楽しさがある、と捉えることもできます。ありもののパーツをただ組み合わせるだけでなく、自分で情報を集め、考えながらバイクを仕上げていきたいDIY精神旺盛な方にとっては、70の方が挑戦しがいのある面白い素材かもしれません。まとめると、手軽に豊富な選択肢の中からカスタムを楽しみたいなら90、じっくりと腰を据えて自分だけの一台を育てていきたいなら70、という棲み分けができそうです。

オーナーによるリアルな口コミ

スペックやデータだけでは分からない、実際に日常的に所有しているからこそ感じられる生きた魅力や、あるいは不満点があります。ここでは、様々なオーナーからよく聞かれるリアルな声を客観的にまとめ、それぞれのモデルのキャラクターを浮き彫りにします。

スーパーカブ90オーナーの声

スーパーカブ90のオーナーからは、「とにかく万能で、どんな場面でも頼りになる相棒」という声が最も多く聞かれます。通勤や買い物といった日常の足としての使い勝手の良さはもちろん、リアキャリアに荷物を満載してのキャンプツーリングまで、あらゆるシーンを一台で高いレベルでこなせる走行性能と、伝説的なまでの耐久性が高く評価されています。

また、「カスタムパーツが星の数ほどあって飽きない」「何かトラブルがあってもネットで検索すれば大抵の情報が見つかるので安心」といった、購入後の維持や趣味としての発展性の高さを挙げる声も非常に目立ちます。一方で、少数意見として、「70に比べると、押し歩きの際に少し車体が重く感じる」といった物理的な重さに関する意見も見られます。

スーパーカブ70オーナーの声

スーパーカブ70のオーナーからは、「カタログスペックでは表せない、エンジンを回すのが楽しい」「車体が軽くてヒラヒラと走れる小気味よさが魅力」といった、独特の走行フィールを評価する声が特徴的です。絶対的な速さやパワーよりも、バイクを自分の手足のように操る感覚そのものを楽しむ、経験豊富なライダーに好まれる傾向があるようです。

また、「クラシカルなデザインがとにかくかわいい」「ツーリング先で『珍しいカブですね』と声をかけられるのが嬉しい」など、その希少性や唯一無二のスタイルに強い愛着を持っている方が多い印象を受けます。「専用パーツ探しに苦労することもあるが、それも旧車に乗る楽しみの一つ」と、手間すらもポジティブに捉える、ベテランライダーからの支持が厚いモデルとも言えるでしょう。

これらの声から、90は実用性と信頼性、発展性を重視するユーザーに、70は趣味性や個性、バイクとの対話を楽しむことを重視するユーザーに、それぞれ深く愛されている様子がうかがえます。

まとめ:スーパーカブ70と90はどっちを選ぶべきか

これまで様々な角度からスーパーカブ70と90を比較してきましたが、最終的にどちらを選ぶべきか、あなたのための判断材料を箇条書きでまとめます。この記事の情報を元に、ご自身のバイクライフに最適な一台を見つけてください。

  • スーパーカブ70は軽量で取り回しがしやすく小回りが利く
  • スーパーカブ90は低速からのトルクが太くパワフルな走りが可能
  • 走行性能の総合力や最高速では全体的に90が優位
  • 70はエンジンを高回転まで回して楽しむ独特のエンジン特性を持つ
  • 実燃費は長距離巡航だとトルクに余裕のある90がわずかに有利な傾向
  • ストップアンドゴーの多い市街地走行では燃費の差はほとんどない
  • 長距離ツーリングや二人乗りはパワーと安定性のある90が快適で安心
  • 中古市場での流通量は90が圧倒的に多く選択肢が豊富
  • 70は希少価値が高く価格も高騰気味で探すのに時間がかかる場合がある
  • カスタムパーツの豊富さと選択の自由度は90が圧倒的に有利
  • 70のカスタムは他車種パーツの流用など知識や工夫が求められる
  • メンテナンス情報や部品供給の安定性など維持のしやすさでは90に軍配
  • 街乗りメインで軽快な走りを最優先するなら70も魅力的な選択肢
  • 通勤からツーリングまで一台でこなすオールラウンドな使い方を想定するなら90が最適
  • 人と違うバイクに乗りたい、所有する喜びを重視するなら70
  • デザインの好みや、レトロ感へのこだわりも重要な判断基準
タイトルとURLをコピーしました