ASMRを聴きながら寝るのは良くない?危険性と正しい聴き方を解説

疑問
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心地よい音でリラックスへと誘うASMRは、多くの方が睡眠導入のために活用しています。しかし、その一方で「ASMRを聴きながら寝るのは良くないのでは?」という不安の声も聞かれます。

実際に、寝る時にASMRを聞くとどんな効果があるのかというメリットだけでなく、ASMRを聴いて寝る具体的なデメリットや、睡眠の質への影響と注意点も指摘されているのです。

中には、聞かないと寝れない口コミに見られる依存性の危険や、反対に聴いても寝れない口コミから分かることもあり、一概に良いとばかりは言えない状況です。さらに、長時間利用による難聴の危険性や、最悪の場合、寝ながらイヤホンは死亡事故のリスクもゼロではないという情報もあり、安全な利用法が気になるところです。

この記事では、ASMRと睡眠に関する様々な疑問を解消し、安全に使うためのヘッドホン・イヤホン選びに至るまで、網羅的に解説していきます。

【この記事で分かること】

  • ASMRの睡眠への良い効果と悪い影響がわかる
  • 聴きながら寝ることで生じる具体的なリスクを理解できる
  • ASMRへの依存や不快感の原因がわかる
  • 安全にASMRを楽しむためのイヤホンの選び方がわかる

 

asmrを聴きながら寝るのは良くない?効果と危険性

  • 寝る時にASMRを聞くとどんな効果がある?
  • ASMRを聴いて寝る具体的なデメリット
  • 睡眠の質への影響と注意点
  • 聞かないと寝れないのは依存性の危険
  • 聴いても寝れない人!そこから分かること

 

寝る時にASMRを聞くとどんな効果がある?

ASMRが睡眠導入に良いとされる理由は、そのリラックス効果にあります。イギリスのシェフィールド大学による研究では、ASMR動画を視聴した人は、そうでない人に比べて心拍数が減少し、落ち着きや気分の高揚が見られたと報告されています。これは瞑想時のようなリラックス状態に近いものです。

なぜなら、ASMRで使われるささやき声や自然の音は、脳の聴覚を処理する部分を心地よく刺激します。脳内で聴覚と触覚を処理する領域は非常に近い場所にあるため、聴覚への刺激が触覚にも影響を与え、実際に撫でられたりするようなゾクゾクとした心地よい感覚(ティングル)を引き起こすと考えられています。

具体的には、焚き火の音、雨音、川のせせらぎといった穏やかな環境音や、優しいささやき声などが睡眠導入には適しているとされます。これらの音に集中することで、日中の悩みや不安といった余計な思考から意識をそらすことができ、スムーズな入眠につながるのです。このように、ASMRは上手に活用すれば、心身をリラックスさせ、寝つきを良くする助けとなり得ます。

ASMRを聴いて寝る具体的なデメリット

ASMRを聴きながら寝ることには、心地よさの反面、いくつかのデメリットも存在します。まず挙げられるのが、身体的な不快感です。イヤホンを長時間装着したまま眠ると、耳に物理的な圧力がかかり続け、朝起きた時に頭痛や耳の痛みを感じることがあります。特に、寝返りを打った際にイヤホンが耳を圧迫することが原因と考えられます。

また、電子機器にまつわる問題も無視できません。ワイヤレスイヤホンを使用している場合、就寝中に充電が切れてしまい、意図せず音が途切れて目が覚めてしまう可能性があります。逆に、スマートフォン本体の充電を忘れてしまい、翌朝の生活に支障をきたすケースもあるでしょう。

さらに、聴くASMRコンテンツの種類によっては、かえって眠りを妨げることもあります。初めて聴くボイスドラマなどは、ストーリーの展開が気になってしまい、好奇心や興奮で脳が覚醒してしまいます。リラックスするどころか、逆に寝付けなくなってしまうため、就寝時には聴き慣れた、ストーリー性の低いコンテンツを選ぶ工夫が必要です。これらのデメリットを理解し、対策を講じることが快適なASMR睡眠ライフの鍵となります。

睡眠の質への影響と注意点

ASMRは寝つきを良くする助けになる一方で、睡眠の「質」に悪影響を及ぼす可能性も指摘されています。最大の懸念点は、睡眠中に音声が流れ続けることで、脳が完全に休息モードに入れないことです。本来、深い眠りの間、脳は日中に得た情報を整理し、心身の疲労を回復させます。しかし、耳から常に音の情報が入り続けていると、脳はその刺激を処理しようとし、浅い眠りの状態が長くなってしまう恐れがあるのです。

その結果、十分な睡眠時間を確保したはずなのに、朝起きた時にすっきりしない、疲れが取れていないといった感覚に陥ることがあります。これは、脳が十分に休めていないサインかもしれません。

このような事態を避けるための最も有効な対策は、オフタイマー機能の活用です。多くの音楽再生アプリやスマートフォンには、指定した時間が経過すると自動的に再生を停止する機能が備わっています。例えば、30分から1時間程度で音声が止まるように設定しておけば、寝付いた後は静かな環境で脳を休ませることができます。ASMRはあくまで入眠までの導入と割り切り、睡眠中の使用は避けることが、睡眠の質を維持する上で大切です。

聞かないと寝れないのは依存性の危険

ASMRを毎晩のように聴いて寝る習慣が続くと、「ASMRがないと眠れない」という状態に陥る危険性があります。これは一種の依存状態であり、専門的には「入眠時関連型行動性不眠症」と呼ばれる症状に似ています。これは、特定のものや行動がないと不安で眠れなくなってしまう状態を指し、例えば赤ちゃんがおしゃぶりなしでは眠れなくなるのと同じメカニズムです。

習慣化のプロセスは、まず「ASMRを聴くとよく眠れる」という成功体験から始まります。この経験が繰り返されることで、脳は「ASMR=睡眠」と強く関連付けるようになります。そうなると、いざASMRなしで寝ようとした時に、「本当に眠れるだろうか」という不安が生じ、その不安が交感神経を刺激して脳を覚醒させてしまうのです。

この状態は、旅行先やイヤホンが故障した時など、いつも通りの環境を再現できない場合に深刻な寝不足を引き起こす可能性があります。ASMRはあくまでリラックスのための一つのツールとして捉え、それに頼り切らない心構えが求められます。たまにはASMRなしで眠る日を設けるなど、適度な距離感を保って楽しむことが、健全な睡眠習慣を維持するために不可欠です。

聴いても寝れない人!そこから分かること

ASMRが多くの人にリラックス効果をもたらす一方で、「聴いてもリラックスできない」「逆に不快で寝れない」という声も少なくありません。このような口コミから分かるのは、ASMRの効果には大きな個人差があり、万人に有効な睡眠法ではないということです。

寝れない原因の一つとして、コンテンツの選択ミスが考えられます。例えば、人気の高い咀嚼音(イーティングサウンド)は、人によっては食欲を刺激したり、音が気になったりして脳を覚醒させてしまうことがあります。また、ストーリー性のあるボイスドラマは、前述の通り、内容に集中しすぎてしまい、リラックスとは程遠い状態になるでしょう。睡眠導入を目的とする場合は、焚き火や雨音のような、単調で刺激の少ない環境音を選ぶのが無難です。

さらに、音の好み自体が合わないケースもあります。ささやき声が苦手な人や、特定の周波数の音が不快に感じる人もいます。これは個人の感受性の問題であり、無理に聴き続ける必要はありません。自分にとって心地よくない音は、リラックスどころかストレスの原因になり得ます。もしASMRを試してみて合わないと感じた場合は、無理をせず、他のリラックス方法を探すのが賢明な判断と言えるでしょう。

 

asmrを聴きながら寝るのが良くないと言われる理由

  • 寝ながらイヤホンは死亡事故のリスクも
  • 長時間利用による難聴の危険性
  • 安全に使うためのヘッドホン・イヤホン選び
  • 寝ながら聴くのにおすすめのイヤホン5選
  • ASMRが不快な理由は何?
  • 未成年のASMRは禁止されてるって本当?
  • 結論:asmr聴きながら寝るのは良くないのか

 

寝ながらイヤホンは死亡事故のリスクも

「寝ながらイヤホン」という行為には、極めて稀なケースではありますが、命に関わる重大なリスクが潜んでいることを認識しておく必要があります。特に危険性が指摘されているのが、充電しながら有線イヤホンを使用するケースです。海外では、充電中のスマートフォンに接続したイヤホンを装着したまま就寝し、ケーブルの不具合や充電器の故障によって感電し、死亡したという痛ましい事故が報告されています。

日本国内では同様の事例は確認されていませんが、電化製品である以上、感電のリスクはゼロではありません。端末やケーブルに負担がかかった状態で使用を続けると、内部で断線やショートが起きる可能性が高まります。

また、直接的な死亡リスクとは異なりますが、有線のイヤホンケーブルが就寝中に首に絡まるという物理的な危険も考えられます。寝返りを打つうちにケーブルが体に巻き付き、呼吸を妨げる可能性も否定できません。このような最悪の事態を避けるためにも、就寝時にイヤホンを使用する際は、必ず充電ケーブルから外し、できればケーブルのないワイヤレスイヤホンを選択することが強く推奨されます。安全への配慮を怠らないことが、安心してASMRを楽しむための大前提となります。

長時間利用による難聴の危険性

ASMRを聴きながら寝る習慣は、知らず知らずのうちに耳にダメージを蓄積させ、難聴を引き起こすリスクを高める可能性があります。イヤホンやヘッドホンで音楽などを大音量で聴き続けることで発症する「ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)」は、近年問題視されています。耳の中には音を感知する「有毛細胞」という非常に繊細な細胞があり、これが大きな音の刺激に長時間さらされると傷つき、壊れてしまいます。

問題なのは、この有毛細胞は一度壊れると再生しないため、失われた聴力は基本的に元に戻らないという点です。就寝中は意識がないため、もし再生音量が大きすぎても気づくことができません。リラックスできる心地よい音であっても、長時間耳元で鳴り続けていれば、それは耳にとって大きな負担となります。

このリスクを軽減するためには、まず音量を控えめに設定することが基本です。周囲の音が少し聞こえる程度の、必要最小限の音量に留めましょう。そして、前述の通り、タイマー機能を使って一定時間で再生が停止するように設定し、耳を休ませる時間を確保することが大切です。ASMRによるリラックス効果と引き換えに、かけがえのない聴力を損なうことがないよう、適切な利用を心がける必要があります。

安全に使うためのヘッドホン・イヤホン選び

寝ながらASMRを安全かつ快適に楽しむためには、使用するヘッドホンやイヤホンの選び方が非常に重要になります。就寝時の特殊な環境に適した製品を選ぶことで、耳への負担や故障のリスクを大幅に減らすことができます。

ワイヤレスイヤホン

まず最もおすすめなのが、ケーブルのないワイヤレスイヤホンです。有線タイプの場合、寝返りを打った際にケーブルが体に絡まったり、引っ張られて断線したりするリスクがあります。ワイヤレスであれば、そのような心配がなく、自由な体勢でリラックスすることが可能です。ただし、就寝中に外れて紛失しないよう、フィット感の良いものを選びましょう。

ハウジングが小さいカナル型

イヤホンの形状も快適性を左右します。特に横向きで寝る場合、耳を覆う部分(ハウジング)が大きいと、枕に押し付けられて耳が痛くなる原因になります。そのため、できるだけハウジングが小さく、耳からの出っ張りが少ないモデルが適しています。 耳栓のように装着する「カナル型」は、密閉性が高く、横になっても外れにくいのが特徴です。遮音性も高いため、ASMRの世界に没入しやすいでしょう。

種類 特徴 メリット デメリット
カナル型 耳栓のように耳の奥に差し込む 遮音性が高い、外れにくい 圧迫感を感じる人もいる
インナーイヤー型 耳の入り口に引っ掛ける 装着感が軽い、圧迫感が少ない 音漏れしやすい、外れやすい

故障を想定した価格帯

寝ながらの使用は、どうしてもイヤホンに負荷がかかりやすく、通常使用よりも故障のリスクが高まります。高価なハイエンドモデルを就寝用に使うのは、経済的な観点からあまりおすすめできません。比較的安価なモデルを「寝ホン」専用として用意し、普段使いのイヤホンと使い分けるのが賢明な選択です。これらのポイントを踏まえ、具体的におすすめのイヤホンを5つ紹介します。

寝ながら聴くのにおすすめのイヤホン5選

ここでは、寝ながらASMRを聴くのに適した「寝ホン」として、具体的なおすすめモデルを5つ紹介します。快適性、サイズ、ASMRとの相性を重視して選びました。

1. final ag COTSUBU for ASMR MK2

ASMR専用を謳う人気のイヤホンです。非常に小型かつ軽量で、耳からの出っ張りが少ないため、横向きに寝ても圧迫感がほとんどありません。ASMR特有のささやき声や吐息、物音の微細なニュアンスをリアルに再現するよう音質が調整されており、没入感は格別です。まさにASMRを聴きながら寝るために作られたモデルと言えます。

2. Anker Soundcore Sleep A10

睡眠用に特化して開発されたモデルです。2層構造のイヤーチップが耳に優しくフィットし、高い遮音性を実現します。特徴的なのは、Bluetoothで好きな音源を再生できるモードに加え、アプリ内のヒーリングサウンドを再生する睡眠モードを備えている点です。小型設計で横向き寝にも強く、睡眠を多角的にサポートしてくれます。

3. SONY LinkBuds S

業界トップクラスの軽量・小型設計を誇るノイズキャンセリングイヤホンです。片耳約4.8gという軽さと耳に収まりやすい形状で、長時間の装着でも疲れにくいのが魅力です。強力なノイズキャンセリング機能で周囲の雑音を消し、ASMRの世界に集中できます。日中の普段使いから就寝時まで、一台で幅広く活躍する高性能モデルです。

4. 1MORE ComfoBuds Mini

その名の通り、非常にコンパクトなサイズが特徴のイヤホンです。片耳わずか3.7gと超軽量で、耳の小さな方でも快適にフィットします。小さいながらもアクティブノイズキャンセリング機能を搭載しており、静かな環境を手軽に作れます。耳からの突出が少ないため、寝返りを打っても邪魔になりにくく、寝ホンとしての適性が高い一台です。

5. SoundPEATS Clear

コストパフォーマンスに優れたモデルです。手頃な価格でありながら、クリアな音質と安定した接続性を実現しています。本体が小型で装着感が良く、寝ホン入門機として最適です。高価なイヤホンを就寝時に使うのに抵抗がある方でも、このモデルなら気軽に試すことができるでしょう。

ASMRが不快な理由は何?

多くの人が心地よいと感じるASMRの音を、一部の人が不快に感じるのはなぜでしょうか。その理由は、個人の音の好みや、特定の音に対する脳の反応の違いにあります。中には「ミソフォニア(音嫌悪症)」と呼ばれる、特定の音に対して極度の嫌悪感や怒りを感じる症状を持つ人もいます。

ミソフォニアの人は、他人の咀嚼音、鼻をすする音、タイピング音といった特定の生活音を聞くと、強いストレスを感じることがあります。ASMRで人気の咀嚼音やささやき声なども、ミソフォニアの人にとっては耐え難い不快な音となり得ます。これは単なる好き嫌いの問題ではなく、脳の特定の領域が過剰に反応してしまうことが原因と考えられています。

また、ミソフォニアでなくても、単純に音の質感が生理的に合わないというケースは珍しくありません。例えば、ねっとりとしたリップノイズや、耳元での息遣いが苦手だと感じる人もいます。ASMRが不快に感じるのは、あなたの感性がおかしいわけではなく、脳や聴覚の自然な反応です。もし不快感を覚えたら、無理に聴き続けることはせず、自分に合った他のリラックス方法を探すことが大切です。

未成年のASMRは禁止されてるって本当?

「未成年のASMRは禁止されている」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、法律によってASMRそのものが一律に禁止されているわけではありません。しかし、一部の動画プラットフォームでは、ガイドラインによって未成年者の安全を守るための規制が設けられています。

この背景には、ASMRコンテンツの中に、性的な表現や未成年者にとって不適切と見なされる内容のものが存在することがあります。例えば、過度に性的な役割を演じるロールプレイや、視聴者に媚びるような言動を含むコンテンツは、プラットフォーム側が「未成年者の性的搾取に関するポリシー」に違反すると判断し、削除や年齢制限の対象とすることがあるのです。

したがって、未成年者がASMRを視聴すること自体は問題ありませんが、どのようなコンテンツを視聴するかについては注意が必要です。特に、演者が登場するボイスドラマやロールプレイ系の動画を視聴する際は、保護者の方が事前に内容を確認し、子どもにとって不適切な表現が含まれていないかチェックすることが望ましいでしょう。安全なコンテンツを選べば、未成年者もASMRをリラックスのために楽しむことができます。

結論:asmr聴きながら寝るのは良くないのか

この記事では、ASMRを聴きながら寝ることの良い点と悪い点について、多角的に解説してきました。最終的に、ASMRを聴きながら寝るのが一概に「良い」とも「悪い」とも断定することはできません。しかし、その効果とリスクを正しく理解し、適切に対処することが、安全で快適な睡眠への鍵となります。以下に、本記事の重要なポイントをまとめます。

  • ASMRには科学的に裏付けられたリラックス効果が期待できる
  • 心拍数を下げストレスを軽減し入眠を助ける場合がある
  • 一方で睡眠の質を低下させる可能性も指摘される
  • 睡眠中の音声は脳が完全に休息するのを妨げる恐れがある
  • 入眠後は音声が止まるようタイマー機能の活用が推奨される
  • 「ASMRなしでは眠れない」という依存状態に陥るリスクがある
  • これは入眠時関連型行動性不眠症につながる恐れも
  • 効果には大きな個人差があり不快に感じる人もいる
  • 咀嚼音など刺激の強いコンテンツは入眠に不向きな場合が多い
  • 充電しながらの有線イヤホン使用は感電のリスクを伴う
  • 海外では感電による死亡事故も報告されている
  • 大音量での長時間利用は回復不能な難聴の危険を高める
  • 就寝用のイヤホンはワイヤレスで小型のものが安全で快適
  • 横向きでも耳が痛くなりにくいカナル型がおすすめ
  • ASMRとの上手な付き合い方を見つけることが大切
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