新入社員の皆さん、まずは入社おめでとうございます。期待と不安が入り混じる中で迎える新しい門出ですが、最初に立ちはだかる壁が「挨拶」ではないでしょうか。特に、入社式や配属先で求められる新入社員の抱負を一言で表現するというミッションは、短いからこそセンスや人柄が問われる気がして緊張してしまいますよね。
かっこいい言葉を選びたいけれど、背伸びしすぎて浮いてしまうのも怖い。そんな時、漢字一文字や二字熟語、四字熟語といったテンプレートをベースにしながら、自分らしいエッセンスを加えた例文を知っておくと、心の余裕が全く違ってきます。また、最近では対面だけでなくチャットでの挨拶マナーも欠かせない要素です。
この記事では、私が徹底的にリサーチしたトレンドや、状況に応じた最適な言葉選びのコツを詳しくご紹介します。これを読めば、自信を持って最初の一歩を踏み出せるはずですよ。
【この記事で分かること】
- 最新トレンドを反映した自分らしい漢字や熟語の選び方
- 入社式やスローガン策定に役立つ具体的なフレーズ集
- 配属先や歓迎会などシーン別の好印象な挨拶スクリプト
- チャットツールや非言語でのコミュニケーションマナー
新入社員の抱負を一言で決める際の言葉の選び方

抱負を決める際に大切なのは、単にかっこいい言葉を並べることではなく、「今の自分が組織にどう貢献したいか」という意志を乗せることです。まずは、自分を表現するための「言葉の武器」を、いくつかのカテゴリーに分けて整理していきましょう。
抱負を象徴する漢字一文字のトレンド
最近の新入社員の間では、今の心境や今後の決意を「漢字一文字」に込めて発表するスタイルが非常に増えています。一文字という極めて短い制約があるからこそ、その人の価値観がダイレクトに伝わるんですよね。2025年で言うと大きなトレンドとして、株式会社日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)が発表した調査などでも注目された「楽」という漢字です。
この「楽」という一文字には、現代の若手社員の深い心理が隠されているように私は感じます。単に「楽(らく)をしたい」というネガティブな意味ではなく、「仕事そのものを楽(たの)しみたい」「どんな困難な状況でも、自分なりに楽しむ工夫を忘れたくない」という、非常にポジティブで能動的な姿勢の表れなんですね。かつての「石の上にも三年」「苦労は買ってでもしろ」といった、苦しさに耐えることを美徳とする価値観から、自分の好奇心ややりがいを大切にする「ワーク・インテグレーション」へのシフトを感じます。
他にも、新入社員の定番として根強いのが「挑(いどむ)」です。これは「新しい環境で、自分の限界を決めずに何事にもチャレンジしたい」という、成長意欲をストレートに伝える言葉ですね。また、「変(かわる)」という文字を選ぶ人も多いです。学生から社会人への脱皮、あるいは変化の激しい時代に合わせて自分自身をアップデートし続けたいという、柔軟な適応能力をアピールするのに最適です。
もし、あなたが「誠実さ」を一番に伝えたいのであれば、「誠」や「真」といった文字も良いでしょう。派手さはありませんが、「嘘偽りなく、真面目に仕事に向き合います」という姿勢は、上司や先輩にとって最も安心感を与えるものです。これらの漢字を選ぶときは、なぜその一文字にしたのかという「理由」を15秒程度の短いエピソードとして準備しておくと、挨拶の密度がぐっと高まりますよ。 (出典:株式会社日本能率協会マネジメントセンター「2025年の抱負を表す漢字」調査結果)
かっこいい二字熟語で伝える新入社員の決意
漢字一文字では少し物足りない、あるいはもう少し知的な印象を演出したいという場合に非常に便利なのが「二字熟語」です。四字熟語よりも現代的で「かっこいい」響きがあり、ビジネスシーンでのスローガンとしても収まりが良いのが特徴ですね。私が特におすすめしたい、新入社員のフレッシュさと力強さを兼ね備えた熟語をいくつか深掘りしてみます。
まず、圧倒的な汎用性を誇るのが「向上(こうじょう)」です。「現状に満足することなく、スキルも人間性も高めていきたい」という意欲は、どの業界・職種でも100点満点の回答と言えます。次に、体力や精神的なタフさをアピールしたいなら「剛健(ごうけん)」です。特に建設業や営業職など、現場での粘り強さが求められる職場では、「心身ともに剛健でありたい」という言葉は非常に頼もしく響きます。
また、若手ならではの勢いを表現するなら「奮迅(ふんじん)」もかっこいいですね。「獅子奮迅」から取られたこの言葉は、凄まじい勢いで活動することを意味します。「早く戦力になれるよう、奮迅の勢いで学びます!」と言われれば、先輩たちも「よし、面倒を見てやろう」という気持ちになるものです。さらに、意思決定の速さを大切にしたいなら「果断(かだん)」。迷いを断ち切って思い切って行動するという意味があり、IT企業やスタートアップなど、スピード感が重視される環境にぴったりです。
新入社員におすすめの二字熟語リスト
| 熟語 | 読み | 込められるメッセージ |
|---|---|---|
| 開拓 | かいたく | 未経験の分野にも果敢に飛び込み、自分の道を切り拓く |
| 不屈 | ふくつ | 失敗しても折れることなく、何度でも立ち上がって挑戦する |
| 迅速 | じんそく | 何事もスピード感を持って対応し、いち早く成果に貢献する |
| 純真 | じゅんしん | 初心を忘れず、素直な気持ちで先輩方の教えを吸収する |
二字熟語は、その文字の形自体が美しいため、PCのデスクトップ壁紙にしたり、ノートの表紙に書いたりして、自分自身の「裏テーマ」にするのもモチベーション維持に役立ちますよ。
座右の銘にしたい四字熟語の例文と解説
新入社員の挨拶において、最も「その人の教養や深み」が出るのが四字熟語の選択です。座右の銘として四字熟語を一つ持っておくと、自己紹介の際に「私の座右の銘は〇〇です。これには〜という思いを込めています」と構成を作るだけで、非常に論理的で説得力のある抱負になります。ここでは、単なる定番に留まらない、新入社員が使うと「おっ、デキるな」と思われるような言葉を解説します。
誰もが知る定番といえば「初志貫徹(しょしかんてつ)」ですが、これは「入社した今日の熱い気持ちを、3年後も5年後も持ち続ける」という、日本人が好む「継続の美徳」をアピールするのに最適です。しかし、もう少し個性を出したいのであれば、私が個人的に推したいのが「戒驕戒躁(かいきょうかいそう)」です。「驕(おご)らず、躁(さわ)がず」という意味で、成果が出ても自惚れず、また結果が出ない時も焦らず、着実に努力を続けるという自戒の言葉です。これを抱負に掲げる新入社員は、非常に精神的に成熟している印象を与えます。
また、エネルギー全開で挑みたいなら「獅子奮迅(ししふんじん)」。圧倒的な力で物事に取り組む様は、若手社員の最大の武器である「元気」を象徴します。逆に、落ち着いたリーダーシップを目指したいなら「泰然自若(たいぜんじじゃく)」。何事にも動じず、どっしりと構える姿勢は、将来の幹部候補としての器を感じさせます。ただし、四字熟語を使う際は、その意味を自分の状況に引き寄せて語ることが不可欠です。「ただ難しい言葉を知っているだけ」と思われないよう、自分の具体的な行動目標とセットで語るようにしましょう。
例えば、「私の抱負は『一心不乱』です。まずは目の前の業務を完璧に覚えることに全神経を集中させ、誰よりも早く一人前になりたいと考えています」といった形ですね。言葉の響きと、あなたの熱意が合わさった時、その四字熟語はあなただけの特別なスローガンへと昇華されます。
入社式で使えるスローガンの具体例
入社式という公式な場では、個人の抱負を超えて、同期全体や会社全体を意識した「スローガン」としてのメッセージが求められることがあります。ここでは「かっこよさ」だけでなく、組織の方向性と合致しているかどうかが評価の分かれ目になります。最近の企業が求める「自律型人材」や「DX(デジタルトランスフォーメーション)」といったキーワードを意識しつつ、新入社員らしいフレッシュさを失わないフレーズを考えてみましょう。
具体例として使いやすいのが、「自律と共創」というコンセプトです。「自ら学び、自ら動く(自律)」ことと、「チームで協力して新しい価値を作る(共創)」ことを組み合わせたスローガンは、現代のビジネスシーンにおいて非常に高い評価を得やすいです。また、変化を前提とした「常進常変」(常に進み、常に変わり続ける)といった言葉も、ベンチャー企業やクリエイティブな職場では好まれます。
入社式スローガンの構成ヒント
効果的なスローガンを作るための「3つの軸」を意識してみてください。
- Action(行動):「即実行」「徹底的にやる」「挑戦し続ける」など。
- Mind(姿勢):「誠実に」「楽しむ」「謙虚に」など。
- Vision(目標):「戦力になる」「未来を創る」「笑顔を増やす」など。
これらを組み合わせるだけで、「誠実な行動で、いち早く戦力になる」といった、地に足の着いた立派なスローガンが完成しますよ。
スローガンを述べる際は、一言で言い切った後に「そのために具体的に明日から何をするか」というアクションプランを一つ添えると、聴いている役員や上司に「この新人は口だけじゃないな」という強いインパクトを残せます。大きなビジョンを語る勇気と、小さな一歩を大切にする謙虚さ。このバランスこそが、入社式という大舞台で輝くスローガンの正体なんです。
仕事に対する前向きな意気込みを語るコツ
新入社員の皆さんが抱負を語る時、どうしても「完璧に話さなきゃ」「噛んだらどうしよう」と不安になりますよね。でも、実は聞き手である先輩や上司は、あなたの流暢なスピーチを求めているわけではありません。彼らが本当に見ているのは、言葉の裏側にある「前向きなエネルギー」です。
意気込みを語る際の最大のコツは、自分の「現在地」を正直に認めつつ、「目的地」を力強く示すことです。例えば、「今はまだ右も左もわからず、ご迷惑をおかけすることばかりだと思います」という謙虚な現状認識(現在地)を示した上で、「ですが、一日も早く〇〇の業務をマスターし、チームの皆さんの負担を減らせる存在になりたいです(目的地)」と繋げるのです。この「ギャップ」を努力で埋めるという姿勢こそが、最も応援したくなる新入社員の姿なんですね。
また、ノンバーバル(非言語)の要素も無視できません。どんなに立派な抱負を言っても、視線が下を向いていたり、声が小さかったりすると説得力が半減してしまいます。背筋を伸ばし、聴衆全体をゆっくりと見渡しながら、最後の一句を少しゆっくり、大きめの声で話す。これだけで、内容が3割増しで立派に聞こえるから不思議です。緊張して言葉が詰まったら、ニコッと笑って「すみません、緊張しています!」と言ってしまって構いません。その「素直さ」もまた、新入社員にしか許されない、最強の武器になるんです。上手く話そうとするのではなく、今の自分の「やる気」をそのまま届ける。その意識を持つだけで、あなたの意気込みは必ず相手の心に響きます。
新入社員が抱負を一言で語るシーン別の挨拶例文

言葉の準備ができたら、次はいよいよ実践です。場所や相手によって、挨拶に求められる「温度感」は微妙に異なります。ここでは、代表的な3つのシーンに合わせた、そのまま使えるスクリプトと、その意図を詳しく解説していきます。
配属初日の挨拶で周囲に安心感を与える方法
配属先の部署での最初の挨拶は、これから数年間にわたる人間関係の「基礎工事」のようなものです。ここで目指すべきは「かっこよさ」ではなく、「この人なら一緒に働きやすそうだ」という安心感を与えることです。あまりに壮大な夢を語るよりも、目の前の仕事に対する誠実な姿勢を見せることが、現場の先輩たちには一番響きます。
【配属初日の挨拶例文】 「本日より〇〇課に配属となりました、[名前]です。学生時代は[専攻や部活など]に打ち込んできましたが、仕事においては全くの未経験です。まずは、皆さんの名前と仕事を一日も早く覚え、正確に業務をこなせるようになることを目標に掲げています。至らない点も多いかと思いますが、ご指導いただいたことはメモを取り、二度同じミスをしないよう徹底いたします。何事も素直に、一生懸命取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします!」
この例文のポイントは、「メモを取る」「同じミスをしない」といった、具体的で現実的な行動を約束している点です。上司や先輩にとって、新入社員に期待するのは「最初から完璧であること」ではなく、「教えたことを着実に吸収してくれること」です。このように、自分のハードルを適切に設定しつつ、やる気を見せる挨拶は非常に好感度が高いですよ。
なお、配属先の雰囲気が非常に静かな場合や、逆に非常に活発な場合もあります。周りの様子を少し観察して、声のトーンや長さを微調整できれば完璧です。
歓迎会でのスピーチに役立つ自己紹介の構成
歓迎会は、業務外のリラックスした場です。ここでは少し肩の力を抜いて、自分の「人となり」を知ってもらうための「自己開示」を積極的に行いましょう。抱負を語る際も、仕事の話8割、プライベートな話2割くらいのバランスが、親近感を醸成する黄金比率です。先輩たちも、あなたがどんな人なのか興味津々ですからね。
歓迎会スピーチの最強フレームワーク
- 感謝:「このような素敵な会を開いていただき、ありがとうございます!」
- 抱負:「私の今の抱負は、漢字一文字で言うと『吸』です。スポンジのように何でも吸収したいと思っています!」
- フック(趣味・特技):「ちなみに休日はカフェ巡りが趣味で、美味しいコーヒー豆を探すのが楽しみです。おすすめのお店があればぜひ教えてください。」
- 締め:「これからお酒を酌み交わしながら、皆さんのことをもっと知っていきたいです。よろしくお願いします!」
特に「フック」の部分は重要です。趣味が同じ先輩がいれば、その後の飲み会の席で向こうから話しかけてくれるきっかけになります。自分から話題を提供して「会話のきっかけ(フック)」を作っておくことは、新しい環境に早く馴染むための高度なコミュニケーション戦略なんです。失敗を恐れず、自分の好きなことを少しだけ披露してみてください。あなたの意外な一面が、チームの空気を和ませるかもしれませんよ。
チャットやメールで送る挨拶のマナーと注意点
リモートワークやハイブリッドワークが普及した今、SlackやMicrosoft Teams、あるいは全社メールでの挨拶が「実質的な初対面」になるケースが激増しています。テキストコミュニケーションはログ(記録)として残り、後から何度も読み返される可能性があるため、対面での挨拶以上に「マナー」と「構成」に気を配る必要があります。
チャットツールでの挨拶で最も重要なのは、「視認性(読みやすさ)」です。どんなに熱い思いを書いても、改行のない壁のような長文は読まれません。要点を箇条書きにするなどの工夫をしましょう。
| チャット挨拶の構成要素 | 注意点とコツ |
|---|---|
| 宛先(メンション) | 全体チャンネルなら「@channel」や「@here」の要否を先輩に確認する。 |
| 自身のプロフィール | 氏名だけでなく、アイコン写真を設定し、所属を明記する。 |
| 抱負・意気込み | 「向上心を持って取り組みます」など、前向きな一言を添える。 |
| 締めの言葉 | 「返信は不要です」といった相手への気遣いを添えるのもスマート。 |
また、ビジネスチャット特有の「リアクション(絵文字)」の使い分けもポイントです。自分からいきなり使いすぎるのはリスクがありますが、先輩たちが使っているのを見たら、同じトーンで「ありがとうございます!🙇♂️」などと返すと、テキスト特有の冷たさが緩和されます。デジタルリテラシーが高い新人は、それだけで「即戦力になりそうだな」という期待感を与えられますよ。
失敗しないためのNGワードと忌み言葉の知識
どれだけ素晴らしい抱負を用意しても、たった一つの「NGワード」で台無しになってしまうことがあります。社会人としての常識を疑われないよう、最低限の「守りの知識」は押さえておきましょう。特に「ハレの日」である挨拶の場では、ネガティブな連想をさせる言葉は厳禁です。
まず避けたいのが、「前職や他社との比較、批判」です。中途採用の方だけでなく、新卒でも「第1志望ではなかったけれど……」といったニュアンスを感じさせる発言は、今の会社で働く仲間を非常に不快にさせます。たとえ本心であっても、挨拶の場では今の環境に対する「感謝」と「期待」のみを語るべきです。
挨拶で避けるべき表現(例)
- 忌み言葉:「終わる」「倒れる」「切れる」「落ちる」などの負のイメージ。
- 否定的な枕詞:「私のような者が」「自信はありませんが」といった過剰な謙遜(頼りなく見えます)。
- 内輪ネタ:特定の同期としかわからないジョーク(周囲を疎外させます)。
- 長すぎる自分語り:抱負の場は自分を誇示する場ではなく、組織との接点を語る場です。
また、政治や宗教、ジェンダーに関わる話題など、価値観が分かれるデリケートなトピックも、初対面の挨拶では避けるのが鉄則です。あなたの常識ある振る舞いは、それだけで「信頼できる新人」という強力なタグを付けてくれるはずです。礼儀正しさは、スキルを凌駕する最大の防御になりますよ。
まとめとして新入社員の抱負を一言で伝えるコツ
ここまで、漢字一文字からシーン別の例文、そしてデジタルの作法まで幅広く見てきました。色々と細かいルールをお伝えしましたが、最後に一つだけ、私が最も大切だと思っている「まとめとして新入社員の抱負を一言で伝えるコツ」をお伝えします。
それは、「上手さ」を捨てて「熱さ」を取ることです。上司や先輩が一番見たいのは、綺麗な言葉をスラスラ話す姿ではなく、緊張で少し震えながらも、しっかりと前を向いて「ここで頑張ります!」と宣言するあなたの瞳の輝きです。言葉選びは、その熱意を正しく伝えるための「容器」に過ぎません。漢字一文字でも、四字熟語でも、あなたが「これだ!」と直感した言葉なら、それが正解です。自信を持って、自分らしい言葉を届けてください。
新入社員という切符は、人生で一度きりしか使えません。失敗も、緊張も、すべてがあなたの成長の糧になります。この記事が、あなたの素敵な社会人生活のスタートを後押しできることを心から願っています。さあ、深呼吸をして、笑顔で挨拶に出かけましょう。応援していますね!
※本記事で紹介した数値やビジネスマナーは、あくまで一般的な目安として参考にしてください。正確なマナーや社内ルールは、会社ごとの文化や規定によって異なる場合があります。最終的な判断は、周囲の先輩社員の様子を観察したり、直接アドバイスを仰いだりしながら、柔軟に対応することをお勧めします。

